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話題の書籍(文芸・小説・漫画)についての、感想から考察・予想・推論・テーマの解読まで、ひらいた本の頁をさらに奥深く探って楽しむ!そんなことを目指すブログです。

【アンデッドアンラック】キャラクター考察&能力予想!フィル編

アンデッドアンラック(アンデラ)の未登場能力予想・フィル編です!
予想のための「基本ルール」や、能力名の予想一覧は前記事に記載してあります。


aketemiru.hatenablog.com

記事中の考察には、第17話までのネタバレが含まれます。


全身古代遺物少年・フィルが回避しているリスクとは?

無言無表情の少年

組織<ユニオン>のNo.4:フィル
外見は10歳弱くらいの少年です。

登場シーンもまだ少ないのですが、フィルの顔が描かれた数少ないコマは、すべて目を見開いた無表情
台詞に至っては一切なし。


素顔を最初から見せているメンバーって実は少数派なのに、無表情すぎて逆に仮面を被っているかのような違和感を醸しています...。

ちなみに、最初から素顔の円卓メンバーはフィルとニコ、トップ、シェン。
ジーナは...厚化粧を能力で固定しているとのことなので、あれは素顔といっていいのか...おばさまごめんなさい)

まあ、それを言うならシェンの笑顔も「素顔」と言っていいものか迷いますが。

古代遺物<アーティファクト>とはなんなのか

ヴィクトール戦で明らかになった彼の戦闘方法は、身体の各所に仕込んだ古代遺物<アーティファクト>による攻撃。

画を見る限り、両手両足など多くの部位が生身ではなく、義手義足のような機械に置き換えられているようです。

戸塚慶文「アンデッドアンラック」*1


この「古代遺物」という用語、作中で何度か登場しているのですが、詳細はまだまだ不明。

作中では現実にないトンデモ性能の品が他にも出てきます。
例えば、未登場の否定者【不壊】が作った隕石に直撃されても壊れない刀剣。
またクロちゃん(アンディの服)のようなUMAが変形・生み出した物品などですね。

これらのものと、明確に異なる存在のトンデモアイテムとして「古代遺物」は設定されているようです。



古代遺物とはなんなのか...。

そして、作品を作る側の視点を覗こうとすると気になるのが、「なぜ古代遺物に関する解説がまだ出されてないのか」


本作では、膨大な設定を匂わせつつストーリーを進め、ストーリーの要所で初めて設定を解説する展開が多く取られています。

なので、おそらく古代遺物に関するちゃんとした解説をする(解説が必要になる)ストーリーがこの先に用意されている。

その時までは漠然と匂わせる程度に留めて話を進めるのではないか、と思います。


管理人:綿々「何度も理<ルール>が書き換えられる以前の歴史で作られ、書き換え後の世界に残された遺物」だと予想しています。

この先、世界ループ展開があるのでは?と読者の間で噂されていますが、その時に古代遺物の説明があるのかなー?

ヴィクトールによるヒント「リスク回避」

話を戻して、フィルの能力。

大きなヒントが、全身の古代遺物で戦うフィルを見てヴィクトールが呟いた下記の一言。

何故気をやらずにいられる…リスク回避の能力か…*2

戸塚慶文「アンデッドアンラック」*3


つまり「古代遺物を使うと通常は気をやってしまうが、フィルは自身の能力の効果でそれを防げる」ということでしょう。


ちなみに「気をやる」の意味は、ここではおそらく「朦朧とする」「正気を保てなくなる」って感じですかね。

全身の古代遺物を多数同時に、意識を保ったまま使いこなすことは、本来は非常にハイリスクなのだと思われます。
その常人にはできないことを可能にするのがフィルの能力、と予想できます。



では、その能力とは?

フィルにはリスクがない、というときに考えられる状況は単純に以下のふたつ。

  1. リスク(不都合な作用)を下げる、あるいは打ち消す力をフィルが持っている場合。
    1. 本来のリスクが、フィルにとって不都合ではない場合。


「リスク回避の能力か」と呟いたヴィクトールは、フィルの能力として①を想定していたフシがあります。
ただ、能面のような無表情・無言のフィルの様子と合わせて考えるに、おそらくは②が正解でしょう。

ヴィクトールの発言は誤解からのものだと思われますが、これはこれで、ひとつの伏線なんですよね。

ヴィクトールにも勘違いがある=否定者や能力について神(理の作成者)の如き知識はない」と示されてるので。

No.4 フィル【不感】UNFEEL

フィルの否定の力は「感じないこと」だと予想します。


感覚や感情がない、だから古代遺物を複数同時使用しても、意識(感覚・感情)を振り回されることがない。

名詞としてのfeel(ニュアンスとしては感触、雰囲気などの感覚的な直感)よりは、feelingのほうが近い気もします。
feelingだと、喜怒哀楽のような、本人の感情・情動を表す要素がより強くなるので。


どっちだろう?


日本語の能力名はun-feelからの和訳で【不感】

なお、日本語にもそのまま「不感」という単語がありますよねー。
ヴィクトールの台詞で「気をやる」という表現を入れたのも、作者からのヒントだと思いますが…。

まさか本当に、古代遺物を使いすぎた人がアハーンな状態になってしまうとか?

そんなアダルトな…と思ったけど、別にアリなのかもしれない。
そもそも主人公二人が初期からヤるとかヤらないとかいちゃいちゃ(?)騒いでる漫画だし。


今の所ロボットのように【不感】のフィルですが、今後の展開で感情を取り戻したりすると面白そうですね。
その場合、戦えなくなるどころか、否定者から常人に戻ってしまう、ってことになってしまいますが…。



以上、フィルについての考察&能力予想でした。

*1:「アンデッドアンラック」17話

*2:「アンデッドアンラック」17話

*3:「アンデッドアンラック」17話